京都観世会12月例会 第二部
Monthly Performances (December)
公演日時:2020/012/20(日・SUN) 14:30~
主催:京都観世会
主催:京都観世会
演目:
(能)通小町 雨夜之伝 井上裕久
(能)熊坂 松野浩行
(能)通小町 雨夜之伝 井上裕久
(能)熊坂 松野浩行
入場料:※年間会員様限定の公演です。
本公演は新型コロナウイルス感染予防ガイドラインに沿った対策を
講じた公演とさせて頂きます。
本公演は新型コロナウイルス感染予防ガイドラインに沿った対策を
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演目解説
少将の百夜通いを「まなぶ」ことを軸にしており、大和申楽得意の「鬼」と「ものまね」の要素が色濃く残っている。また女をツレに伴い、恋の妄執を見せる「船橋」「女郎花」「錦木」などへの影響も興味深い。「鬼」から「霊(りょう)」、「修羅」、「遊楽」などへと様々に発展してゆく原点のような曲である。
旅僧は所の者から、ここで討たれた熊坂長範のことを聞き、さては庵主の僧はその仮の姿であったかと思い、読経し回向する。やがて熊坂長範の亡霊が長刀をかたげてノッシノッシと現れ、ここで吉次一行を襲ったが、逆に牛若に討たれたことを仕方話で物語り、また回向を頼み松陰に消えて行く。
シテ、ワキ同装で現れるのは他に例がない。僧姿の二人が真っ暗な堂の内におり、あるはずの仏像などなくその壁一面に武具がある。このなんとも不気味な情景が前場の舞台。 後場、熊坂長範が仕方話で物語る。はじめは床几に腰掛けて語り、いつしか当時の映像がオーバーラップする辺りから立って実際に長刀に長刀をつかう。熊坂がくり出す長刀の先には躍動する牛若が見えなければならない。また単に荒っぽいだけの曲ではなく、中入前やラストシーンでは、どことなく哀愁がただよう。熊坂長範は六十三歳であった。
出演者紹介
CAST
井上裕久
Hirohisa Inoue
日本能楽会会員
松野浩行
Matsuno Hiroyuki