京都観世会5月例会
Monthly Performances (May)

公演日時:2022/05/22(日・SUN) 11:00~
主催:京都観世会
演目:
(能) 通小町       橋本 雅夫
      雨夜之伝
(狂言)附 子       小笠原由祠
(能) 羽 衣       古橋 正邦
      彩色之伝
(能) 雷 電       大江 泰正
入場料:
一般前売指定席券※WEB        ¥8,000
一般前売自由席券          ¥6,000
一般当日券  (自由席)      ¥6,500
学生券    (2階自由席のみ)   ¥3,000

※通信講座受講生、放送大学、老人大学は一般料金です。

      WEB予約・購入はこちら

・・・・・・・・・例会会員入場券の年間会費・・・・・・・・・・
普通会員様と6回会員様は、会員券1枚につき2,000円の追加料金で
WEBにて事前指定が可能になりました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


特別会員年間会費(会員券10枚)  ¥75,000
普通会員年間会費(会員券10枚)  ¥43,000
6回会員年間会費(会員券6枚)  ¥30,000

演目解説

通小町 かよいこまち  雨夜之伝  あまよのでん
 八瀬の山里で夏籠りをしている僧のもとへ、毎日木の実を届ける女があった。僧の問いに答え、木の実の数々を語った後、実は私は市原野に住む姥、跡を弔ってほしいと言って消え失せた。これは小野小町の幽霊であろうと確信した僧は、市原野へ赴き、その跡を弔う。小町の幽霊は再び現れ、僧の弔いを謝し、戒を授け給えと望む。と、その後より、戒を授けることはならぬ、はや帰れと言う者がある。小町に心を寄せ、九十九夜までも小町のもとへ通い、終に命絶えた深草の少将の幽霊である。僧の所望に応え、百夜通いを再現してみせる少将。共に恋の妄執深き身ではありながら、少将が飲酒戒を保った縁で、二人は成仏する。
 少将の百夜通いを「まなぶ」ことを軸にしており、大和申楽得意の「鬼」と「ものまね」の要素が色濃く残っている。また女をツレに伴い、恋の妄執を見せる「船橋」「女郎花」「錦木」などへの影響も興味深い。「鬼」から「霊(りょう)」、「修羅」、「遊楽」などへと様々に発展してゆく原点のような曲である。

羽衣 はごろも  彩色之伝  さいしきのでん
 春の朝嵐が行き過ぎ、駿河国、三保の松原は不思議な空気に包まれた。そんな中、漁師の白龍は松に懸けられた美しい衣を見つける。家へ持ち帰ろうとする彼に、声をかける者があった。その衣の主、天人である。羽衣が無いと天上へ帰れないと歎き悲しむ天人の姿に、白龍も心動かされ、舞を所望して羽衣を返す。喜ぶ天人は羽衣を着し、「東遊の駿河舞」の初めと言う月宮の舞を舞う。そして天より七宝充満の宝を降らして国土に与え、浦風に羽衣をたなびかせて天上へ帰っていった。
雷電 らいでん
 仁王会を執り行う比叡山延暦寺の座主、法性坊のもとへ深更、筑紫で死んだはずの菅原道真(菅丞相)が昔日の姿そのままに訪れる。驚きながらも迎え入れた師の法性坊は、この世にての対面なればもっと嬉しかろうにと言う。道真は自分が筑紫で果てた後に師の坊が様々にして下さった弔いに感謝を述べ、師への慕情を切々と語る。そして、この世にて自分の望みは叶わなかったが、死して後、雷となった身で内裏に飛び入り、仇をなした公卿共を蹴殺すつもりであると言う。その時宮中より加持祈禱のため召されてもけっして参上してくれるな、と懇願する。法性坊が三度勅使が重なったなら自分は行かざるを得ないと言うと、道真はにわかに姿を鬼の如く変え、供えてあった柘榴を嚙み砕き吐きかけるとたちまち炎となって燃え上がる。しかし、法性坊が酒水の印を結ぶと火は消え、その煙の中に菅丞相は消えてゆく。    〈中入〉
 宮中紫宸殿に坐して祈念する法性坊が油断した隙に、雷神となった道真が現れ、師のいる所を避けつつも稲妻を轟かせ、天皇の身をも危うくするが、法性坊の法力によってついに調伏され、帝より天神と名を賜り、黒雲にうち乗って去ってゆく。

出演者紹介
CAST

橋本 雅夫
Hashimoto Masao
日本能楽会会員

小笠原由祠
Ogasawara Tadashi
日本能楽会会員

古橋 正邦
Furuhashi Masakuni
日本能楽会会員

大江 泰正
Oe Yasumasa
日本能楽会会員