京都観世会2月例会
Monthly Performances (February)

公演日時:2023/02/26(日・SUN) 11:00~
主催:京都観世会
演目:
(能)  弱法師        杉浦 豊彦
       盲目之舞
(狂言) 伊文字        茂山千之丞
(番囃子)百 萬        梅若 桜雪
(能)  鞍馬天狗       橋本 雅夫
        白頭
        素働
入場料:
一般前売指定席券※WEB        ¥8,000
一般前売自由席券          ¥6,000
一般当日券  (自由席)      ¥6,500
学生券    (2階自由席のみ)   ¥3,000

※通信講座受講生、放送大学、老人大学は一般料金です。

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・・・・・・・・・例会会員入場券の年間会費・・・・・・・・・・
普通会員様と6回会員様は、会員券1枚につき2,000円の追加料金で
WEBにて事前指定が可能です。
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特別会員年間会費(会員券10枚)  ¥75,000
普通会員年間会費(会員券10枚)  ¥43,000
6回会員年間会費(会員券6枚)  ¥30,000

演目解説

弱法師 よろぼし 盲目之舞 もうもくのまい
 河内国・高安の里の高安通俊は、人の讒言を信じてわが子を追放してしまった。そのわが子を不憫に思い、二世安楽を祈る為、通俊は天王寺で七日間の施行を行う。今日はその満願の日。そこへ一人の盲目の青年・弱法師がやってくる。通俊の施行を受けるその時、梅の花が弱法師の袖に散りかかり、弱法師は梅花も仏の慈悲と感謝する。そして天王寺縁起を曲舞に語る。通俊は弱法師がわが子・俊徳丸であることに気づく。人目をはばかり、夜になってから名乗ろうと、通俊は日想(じっそう)観(かん)(西に向かい日没を見て極楽浄土を観想すること)をすすめる。弱法師は入り日を見、またかつて見慣れた難波の景色を心の眼で見渡す。しかし盲目ゆえのつらさ、恥ずかしさをも垣間見せる。やがて夜も更け人も静まると、通俊は名を明かし、俊徳丸を伴い高安の里へと帰るのだった。
 難波ののどけさの中、難波の寺の慈悲が舞台を包むかのような春らしい能である。乞食(こつじき)の悲惨さを描くのではなく、その逆境の中で、悟りの境地ともいえるような澄みきった弱法師の心象風景を描こうとする。そのように作品自体も自己運動により洗練されていったといわれる。

百萬 ひゃくまん
 大和国吉野の男が、奈良西大寺の辺で拾った少年を連れて、都、嵯峨釈迦堂の大念仏に参詣すると、一人の狂女が出てきて念仏の音頭を取り、我が子に逢いたいと狂い舞い、仏前に祈る。それを見た少年が、あの狂女こそ我が母であるというので、男が狂女にその郷里や狂乱の理由を尋ねる。すると自分は奈良の都の百萬という者で、夫には死別し、一人子には生別したので、このように心が乱れたのだと答え、なおも法楽の舞を舞おうといって、子を尋ねて迷い歩いた様子などを見せる。あまりに痛わしく思った吉野の男が少年を引き合わせると、狂女は夢かと喜び、仏の功徳であると感謝し、母子うち連れて奈良の都へと帰ってゆく。
鞍馬天狗 くらまてんぐ  白頭 素働   しろがしら  しらはたらき
 鞍馬山の天狗が花見をするべく西谷に赴く。おりしも東谷の僧が稚児を伴い、西谷に来る。桜の花を見、能力に舞を舞わせて楽しむところに、山伏が入ってくる。座をさまされ、能力は怒り、追い出そうとするが、僧にとどめられ、逆に一同が帰っていく。後には山伏と牛若丸が残る。平家全盛の中で、疎外される牛若丸に山伏は心をかけ、神通力で各地の花を見せる。名を尋ねる牛若に、鞍馬の大天狗であることを告げ、兵法を伝授することを約束して消え失せる。            〈中入〉
 りりしい出で立ちの牛若丸の前に老天狗が威容を現し、兵法を伝え、行く先の守護を約束する。
 世阿弥は稚児を幽玄なものと記した。桜の幽玄、稚児の幽玄、そして山伏と牛若の間に生まれる感情。美しく、しかも力強い部分もある人気曲である。

出演者紹介
CAST

杉浦 豊彦
Sugiura Toyohiko
日本能楽会会員

茂山千之丞
Shigeyama Sennojo

梅若 桜雪
Umewaka Rosetsu
日本能楽会会員
重要無形文化財保持者
(各個認定/人間国宝)

橋本 雅夫
Hashimoto Masao
日本能楽会会員