井上定期能12月公演
公演日時:2023/10/14(土・SAT) 12:45~
主催:井上定期会
主催:井上定期会
演目:
(解説) 井上 裕久
(能) 柏 崎 吉浪 壽晃
(狂言)棒 縛 茂山忠三郎
(能) 阿 漕 橋本擴三郎
(解説) 井上 裕久
(能) 柏 崎 吉浪 壽晃
(狂言)棒 縛 茂山忠三郎
(能) 阿 漕 橋本擴三郎
演目解説
一方、善光寺では、新たに弟子入りした幼い僧、すなわち花若を、住僧が如来堂へ伴う。狂女となった母は、子を尋ねて善光寺へ着き、亡き夫の後生を祈り、その形見の烏帽子、直垂を身に着け、憂いに沈みつつ舞を舞う。やがて住僧は花若を狂女に引き合わせ、母子は再会を果たす。
悲愁感の濃い本曲の道行は、舞いどころ、謡いどころとして特色を持ち、クセは恋慕、哀傷、釈教の要素を備え、曲の中心をなす。地方色、仏教色の濃い大作で、狂女物中、難曲として扱われる。前シテの唐織姿、後シテ前半の水衣姿、そして物著と、シテは二度扮装を変えることとなる。
旅人が法華経を読誦して回向をすると、阿漕の亡霊が四手網を持って現れ、密漁の有様と地獄での苦しみを見せ、救いを求めてまた浪間に消えてゆく。
後場で四手網を用いて演じる立回りの場面が特徴を持つ。すなわち網を仕掛け、魚を追い込み、長い紐をたぐり寄せて網を引き上げる様を示し、漁をする物真似として他に類を見ない。
また、旅の男を僧とすることもある。