京都観世会12月例会
Regular Performances (December)

公演日時:2024/12/15(日・SUN) 11:00~
主催:京都観世会
演目:
  (能) 住吉詣      林 宗一郎
  (狂言)貰 聟      茂山千三郎
  (能) 乱        松井 美樹
        双之舞    鷲尾世志子
入場料:
一般前売指定席券※WEB        ¥8,500
一般前売自由席券          ¥6,500
一般当日券  (自由席)      ¥7,000
学生券    (2階自由席のみ)   ¥3,000

※通信講座受講生、放送大学、老人大学は一般料金です。

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普通会員様と6回会員様は、会員券1枚につき2,000円の追加料金で
WEBにて事前指定が可能です。
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演目解説

住吉詣 すみよしもうで
 都ではほまれ並ぶもののない光源氏が、須磨に流されていた折、住吉社にかけた願を果たすために住吉に詣でる。おりしも、かつて須磨で契った明石上が参詣するが、源氏と知った明石上は恥じらって、住吉の入江で祓をしている。源氏は上臈と見て声をかけ、二人は再会をとげる。酒宴が始まって、源氏は「身をつくし恋ふるしるしにここまでも廻り逢󠄀ひける縁は深しな」。と歌うと、明石上は「数ならでなにはのこともかひなきになに身をつくし思ひそめけん」と返し、二人の情がつのり、旧交をあたためたい思いは当然ながら、時もうつり、心ならずも、牛車と舟の別れをするのであった。
 住吉に詣でた源氏と偶然行き合わせる明石上。源氏物語ではここで会うことなく別れてしまうが、能では再会劇として舞台化。
 童随身を従え牛車に乗った源氏。侍女と共に舟に乗り参詣する明石上。そして美男美女による想い出の相舞。お互いの深い想いを内在させ、舞台上に現出する王朝立体絵巻である。

みだれ  双之舞   そうのまい
 唐土にある、かね金山の麓、揚子の里の高風は、ある夜不思議な夢をみた。揚子の市に出て酒を売るならば、富貴の身になるというのである。教えられるままに高風は揚子の市で酒を売り、次第に富貴の身となった。ここに不思議なことがあった。市毎に高風の所へ来て酒を飲む者がいた。彼は、いくら飲んでも面色は変わらない。不審に思った高風が名を尋ねると、海中に住む猩々と名のるや姿は消えていた。きょうも瀋陽の江のほとりに出て、酒を壺にたたえて待つ高風の前に猩々が浮かび出て、酒を汲み、舞を舞い、高風の心根を誉め、汲んでも尽きない酒壺を与える。
 「乱」は、能「猩々」の特殊演出で、曲名の左下に書く小書きではなく、曲目自体を「乱」とする。重い習物へのリスペクトである。
 舞事の「中之舞」が「乱」となり特有の囃子に乗り「流れ足」(水上を流れる足遣い)や、「乱れ足」(波を蹴る足遣い)を見せる。

出演者紹介
CAST

林 宗一郎
Hayashi Soichiro
日本能楽会会員

茂山千三郎
Shigeyama Senzaburo
日本能楽会会員

松井 美樹
Matsui Miki
日本能楽会会員

鷲尾世志子
Washio Yoshiko
日本能楽会会員