京都観世会二月例会
Regular Performances (February)

公演日時:2026/02/22(日・SUN) 11:00~
主催:京都観世会
演目:
(能) 右 近        井上 嘉介
(狂言)雁大名        小笠原由祠

(能) 野 守        分林 道治
      白頭


入場料:
一般前売指定席券※WEB        ¥9,000
一般前売自由席券          ¥7,000
一般当日券  (自由席)      ¥7,500
学生券    (2階自由席のみ)   ¥3,000

※通信講座受講生、放送大学、老人大学は一般料金です。



   ◆例会会員入場券の年間会費◆
特別会員年間会費(会員券10枚)  ¥85,000
普通会員年間会費(会員券10枚)  ¥50,000
6回会員年間会費(会員券6枚)  ¥34,000

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普通会員様と6回会員様はWEBにて事前指定が可能です。(別途料金必要)
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演目解説

右 近 うこん
 鹿島の神職(ワキ)が都に上り、北野神社の東南にある右近の花見に行き、貴女(前シテ)が花見車に乗り侍女(ツレ)を連れてあらわれ木蔭に休んでいるのを見つける。そして、昔業平がこの場所で女車を見て詠んだ故事を思い出し、ふとその古歌を口ずさんだところからこの貴女と語り合う。やがて女は北野の縁起を語り、自分は北野の末社桜葉の神であると告げて、花の陰に隠れ失せる。     〈中入〉
 その後、桜葉の神(後シテ)は真の姿で現われ御代をたたえて、歌舞を奏するというストーリーである。
 構成は、普通の脇能と似ているが後シテが女体であるのは「佐保山」とこの曲ぐらいである。従って、後の舞も、常の脇能では〈神舞〉か〈序之舞〉だが、この曲は〈中之舞〉となる。
 前段のシテ、ワキの掛合も『伊勢物語』に材をとった恋物語に近いもので全体を通じて、三番目物的色彩の濃いのが特徴。桜花を背に、女神に舞を舞わせるのが曲のねらいで、優美で気品のある異色の脇能である。

野 守 のもり  白頭   はくとう
 出羽国羽黒山の山伏が大峰葛城山へと志し、途中大和国春日の里に着くと、一人の野守の翁と出会う。そこで近くにあった謂われのありそうな池について尋ねると、翁は「これは野守の鏡といって、自分たちのような野守が影を映す水である。本当の野守の鏡とは鬼神の持つ鏡のことで、その鬼神は昼は人となってこの野を守り、夜は鬼となってこの塚に住んだのだ」と答える。さらに「はし鷹の野守の鏡得てしがな思ひ思はず外ながら見ん」という歌はこの池について詠まれたのかと尋ねると、翁は、昔この野で御狩のあった時、御鷹の逃げたのがこの水に映って行方が知れたことから、その歌が詠まれたのだと語る。山伏が真の野守の鏡を見たいというと、翁はこの水鏡を見られよといって塚の中へ消え失せる。              〈中入〉
 山伏がこの奇特を喜んで塚の前で祈ると、鬼神が鏡を持って現れ、天地四方八方を映して見せた後、大地を踏み破って奈落の底に入る。

出演者紹介
CAST

井上 嘉介
Inoue Kasuke
日本能楽会会員

小笠原由祠
Ogasawara Tadashi
日本能楽会会員

分林 道治
Wakebayashi Michiharu
日本能楽会会員